映画『オラファー・エリアソン 視覚と知覚』について
そのオラファーに約2年半密着してつくられた映画『オラファー・エリアソン 視覚と知覚』が、現在渋谷UPLINKで公開中、ヒットしている。彼のことは2009年の東京・原美術館、2010年の金沢21世紀美術館での個展を通じて知っている方も多いかもしれない。
オラファーの名前が最初に世界にインパクトを与えたのは、2003年ロンドンはテート・モダンに人口の太陽と霧を出現させた『The Weather Project』の成功だろうか。つまり彼は、私たちのまわりに「環境」そのものをつくり出す。近い将来、彼がエネルギーを扱う作品、、それよりも、エネルギーを生み出す自然環境そのものを作品に取り入れても、何ら違和感は感じないだろう。
彼の言葉をそのまま受け止めるとするなら、エネルギーの資源や発電方法がそのまま社会のかたちに反映される電力の世界とアートは、親和性が高いと言える。
映画の中でオラファーは、アイスランドで「ムーラン」と呼ばれる永久氷河の竪穴の、危険な撮影に臨んでいた。
そのためには鑑賞者が作品に”参加”する必要がある」
「”現実は主観次第”。これはアートに限らずすべてに言える。現実は見る者の見方で決まるんだ」
また、実はオラファーについては、昨年5月にENECTに登場くださったオンサンデーズ・草野象氏が、彼の作品でありプロジェクトでもある、首からさげるソーラーライト「リトル・サン」について語ってくださっている。