2022.03.07
白銀の雪景色は、雪国ではないと味わえない、自然のなす芸術です。 雪が積もった真っ白な世界は、とても静謐な時間を提供してくれます。。 今回は、雪について、ミクロにたどります。
雪の結晶をみたことありますか? 雪が降らない地域ではなかなか見られませんが、降雪のタイミングで、黒っぽい服に落ちた雪を注視しているとみられます。写真のような形をしている雪の結晶は、子ども達には、ディズニー映画の「アナと雪の女王」に出てくるマークでおなじみです。
雪の結晶には、樹枝状のものや、針状のものなど、さまざまな種類があります。雪の結晶の形を見ると、その時の大気の状態が把握できるので、「雪は天から送られた手紙」ともいわれています。
雪の結晶の分類図
中谷宇吉郎『Snow Crystals』(ハーバード大学出版, 1954)をもとに作成
画像提供 中谷宇吉郎雪の科学館
たくさんの種類がありますが、形は共通しています。 雪の元は、水。水は、Hydrogen(水素)2個とOxygen(酸素)1つから形成されています。“エイチツーオー”と聞いたことはありませんか?「水」を形成する分子を表現しています。2つの水素原子と、一つの酸素原子が結合した「水分子」です。 水分子は、やじろべえのような形をしています。やじろべえの頭の部分に酸素原子、2本の手の先に水素原子が配置されています。2本の手の間の角度は決まっています。「水」分子同士は仲が良いので、どんどんと繋がっていきます。特徴があるつながり方なので、“水素結合”と言われています。 水分子同士がつながり、どんどんと大きくなるのですが、その成長する方向がちょうど六角形を形どるのです。
雪の結晶の核となる形は、六角形で、どのように水分子が成長するかは、その瞬間によって異なります。ですので、同じ雪の結晶を見ることは難しく、一期一会になります。 地球上に「水」がなければ、美しい雪を見ることが叶わないというわけです。 雲と同じで、雪もぜひ愛でてください。
気象予報士・保育士・3児のママ。「空をみあげるお母さんを増やそう」を合言葉に活動。子育てに役立つお天気講座を開催。イベント出展や自然エネルギーの啓発、普及に携わる等、活動は多岐に渡る。
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