髪を切るだけでボランティア活動!?話題のヘアドネーションをタドル!
読みもの|7.29 Thu

最近よく聞く「ヘアドネーション」。どうやら髪を切るだけで頭髪に悩みを抱える人たちの助けになるらしい。でも、行きつけの美容院でもヘアドネーションを行っているのかな?切った髪は頭髪に悩みがある人の元に無事に届いているのだろうか?など、いざやってみようと思うと、わからないことだらけで不安!なんて人も多いのではないでしょうか?
そこで、今回の記事では、ヘアドネーションの基礎から問題点まで幅広くたどります!

目次

そもそもヘアドネーションとは?

ヘアドネーションとは、名前の通り、切った髪を寄付することです。がんなどの病気や、事故によるけが、疾患などが原因で頭髪に悩みを抱える18未満の子供達のためのメディカル・ウィッグを作るための材料となります。
ウィッグを作成する団体によって、髪の毛の長さや状態の条件は異なりますが、15cm以上もしくは31cm以上の長さで、激しい傷みがなければカラーリング(あまり派手ではない色)やパーマをしていても大丈夫だそう。年齢、性別、国籍問わず、誰でも参加できるボランティア活動です。

ヘアドネーションをするまでの流れ

「ちょうど髪を切りたいと思っていたからヘアドネーションやってみたい!」とお思いの読者の方も多いはず。ヘアドネーションをするまでの流れを簡単に説明します。
ちなみに、ヘアドネーションは、切った髪をヘアドネーション団体に自分で送付するため、サロンでカットしても、セルフカットでも問題ありません。しかし、切った後のヘアスタイルなどを考えると、サロンでのカットが一般的です。
日本にはさまざまなヘアドネーション団体がありますが、今回は日本で初めてヘアドネーション活動を開始したNPO法人Japan Hair Donation & Charity(JHD&C)のホームページを参考にして紹介します!
(参照: https://www.jhdac.org/hair.html)

美容室を決める

通い慣れた行きつけのサロン、またはヘアドネーション団体の活動に協力している賛同サロンに「ヘアドネーションがしたい」と伝え、予約します。ただ、賛同サロン以外の美容室では、ドネーションカットを引き受けてもらえない可能性もあります。サロンへのこだわりがない場合は、ヘアドネーション団体の検索システムを使って賛同サロンを探して行ってみるほうがスムーズかもしれません。
なお、ヘアドネーションは美容院がやってくれるわけではないので、カット代金は通常通りかかるのと、切った髪の送付などは自分でする必要性があります。

▼JHD&Cの賛同サロン検索システム▼

寄付する長さを決める

条件である15cmまたは31cm以上の髪の長さを満たしていれば、どれだけ切ってもOK!切った後どんなヘアスタイルにするか美容師さんとよく相談して決めましょう。

髪の毛を切る

髪を小さい束に分けてゴムで強めに結び、結び目の1cm上をカット。ここで注意すべきポイントは必ずシャンプーの前にカットすること。ほんの少しの湿り気もカビや雑菌の原因になるので、必ず髪が乾いた状態で切るようにしましょう。

ドナーシートを記入

こちらは任意になりますが、髪の毛のコンディションを確認するために寄付団体がドナーシートを用意している場合があります。年齢やカラーリング・パーマの状態などを記入するものです。可能な方は、寄付団体のページからダウンロードして記入し、寄付する髪の毛と一緒に団体に提出しましょう。

▼ドナーシート(JHD&C)▼

返信用封筒を用意する

髪の毛を寄付すると、「あなたの髪の毛を団体が確かに受け取りました」という証明として「受領証」を送ってもらうこともできます。希望する方は、所定の封筒に切手を貼って髪の毛と一緒に送付しましょう。

髪の毛を発送する

ここまできたら、準備完了!髪の毛を団体に送付します。サロンで切ってもらった髪の毛、ドナーシート(任意)、返信用封筒(希望者のみ)を1セットにして団体に送付しましょう。

受領書が届く

所定の返信用封筒を同封された人には後日受領書が届きます。

ヘアドネーション団体

ヘアドネーション団体も寄付活動以外にもさまざまな活動に取り組んでいます。どの団体を通してヘアドネーションをするか決める際に、ぜひご参照ください!

NPO法人Japan Hair Donation & Charity(JHD&C)

2009年に日本で初めてヘアドネーションを始めた団体です。2021年6月10日時点でフルウィッグをプレゼントした数は487個、賛同サロンの総数は全国で4760店となっています。
また、JHD&Cは社会貢献活動の一環として、和歌山刑務所内にある白百合美容室と連携しています。社会復帰に向けて日々スキルアップを目指す受刑者が社会との関わりを持てるようにとの思いから、白百合美容室でドネーションカットした髪と、ドナーの任意によって送付されたドネーションヘアの「ドネーションヘアの仕分け作業」(ドネーションヘアの長さを揃えるための仕分け作業)を行っています。
ヘアドネーションを通して、頭髪に悩みのある子供たちだけでなく、社会復帰を目指す人たちへの支援にもつながります。
JHD&Cではその他にもさまざまな社会貢献活動や他団体、会社との連携を行っています。気になる方はホームページをチェック!
(参照: https://www.jhdac.org/shirayuri_top.html)

株式会社グローウィング つな髪プロジェクト

株式会社グローウィングが運営する「つな髪プロジェクト」の特徴はなんといっても15cmから髪の毛を寄付できるところ!(15cm以上30cmいかのドネーションヘアはフルウィッグではなく、インナーウィッグとして使用されます。)「30cmも髪を切る勇気がない」「30cmも長さはないけれど、ヘアドネーションをしてみたい」という方にぴったりの団体です。
(参照: https://www.organic-cotton-wig-assoc.jp/)

その他にもさまざまなヘアドネーションの団体があります!自分にぴったりのヘアドネーション団体を探してみるのも楽しいですね!

ヘアドネーションの問題点

しかし、ヘアドネーションをしたいと思っている人たちの善意を巧みに利用し、金儲けに走る悪徳業者が出てきている現実もあります。
ヘアドネーションをする際には、どのように仕分け、加工し、ウィッグとなって必要としている人の元まで届くのか、実績、賛同サロンの掲載など情報がしっかり開示されているか調べてから寄付する団体を選ぶことが大切です。
(参照: https://diamond.jp/articles/-/240914)

まとめ

今回は、髪を切って寄付することで頭髪に悩みのある人たちの助けにつながるヘアドネーションについてまとめました。ヘアドネーションは美容室が行っているものではなく、自分で髪を団体に送付する形で行うので、どこにいてもできるのが手軽でいいですよね。「髪が伸びてきたな。」とか「誰かの助けになりたい!」という人はぜひヘアドネーションにチャレンジしてみてはいかがでしょうか?

#持続可能な社会 #読みもの
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記事を作った人たち

タドリスト
廣瀬あかね
横浜出身、東京在住。国際教養大学在籍中。メンタルヘルスの医療化と新自由主義の影響について研究中。好きなことは読書、お絵かき、誰かと話すこと。最近は相席食堂にはまっています。