食洗機と手洗い、本当はどっちがエコ?
読みもの|10.8 Fri

「食洗機は便利だけど電気代がかるし、手洗いで節水した方がきっと節約できるだろう」

そう考える人は多いでしょう。とはいえ、家事の時短につながる人気のお助けアイテム。気にならないわけがないですよね!本当はどっちがエコなのか、節約面と環境面の両方から改めて調べてみました。

目次

毎日の光熱費を抑えて家事を楽にするのは食洗機

洗剤ガス代水道代電気代1回あたりの経費
手洗い約5.7ml約2.9円約0.11㎥約19.4円約51l約13.4円約35.7円
食洗機約5g約3.6円約8l約2.1円約670Wh約18.1円約23.8円

データはパナソニックWebサイトより(https://panasonic.jp/dish/products/features/eco.html)。電気代もガス代もさほど変わらず、水道代が決め手になるのですね。

パナソニックによると、同社の食洗機なら4人分相当の食器が手洗いの使用水量の6分の1にできるそうです。洗剤とガス・水道・電気代をあわせてみても、手洗いの場合は1回あたり約35.7円、食洗機の場合は約23.8円。1日に2回使ったとして、1年間で約8,600円の節約になります!

ただし、食洗機の寿命はビルトインタイプが約10年、卓上タイプが約7年と言われているので、本体価格と寿命を計算して予算を設定しないと実際にはあまり節約にならないでしょう。とはいえ、食器洗いは洗ったと思ったらすぐにコップが置かれていたりして、地味に重労働…。食洗機にお任せできれば時間の有効活用ができるし、時間をお金で買ったと思うと非常にお得ですね。

環境面でも食洗機は地球に優しい

ガス水道電気CO2排出量合計
手洗い約0.11㎥約0.25g約51l約12.9g約13.15g
食洗機約8l約2g約670Wh約0.3g約2.3g

※水道排出量計算 https://www.waterworks.metro.tokyo.lg.jp/kurashi/co2.html
※ガス・電気排出量計算 https://keisan.casio.jp/exec/system/1192427170
※東京電力電力係数を使用 https://www.tepco.co.jp/ep/notice/news/2021/1628675_8909.html

それでは環境面ではどちらがエコなのでしょうか。光熱費の使用量をもとに、CO2排出量を計算してみました。こちらも使う水量の差が決め手となって食洗機が勝利!

また、食洗機の製造や輸送、廃棄にかかるCO2の排出量についても調べたところ、食洗機のCO2排出量は約80%が使用段階、約15%が製造段階、廃棄は1%というデータが得られました。(LCA 手法を用いた食器洗浄の環境負荷削減のための評価 日本家政学会誌より)この割合から上の表の数値で計算してみると、食洗機を1日1回、10年使ったとして、製造段階にかかるCO2のうち1回あたりの量は約0.8gです。食洗機、なかなか強いですね!

食洗機のメリットとデメリット

食洗機にはフライパンなどの大きなものは入りません。予洗い・手洗いと並行して食洗機を使います。

食洗機は便利でエコということがわかりましたが、普及率は2021年3月時点で34.4%とそこまで高くはありません(内閣府「消費動向調査より)。ここで食洗機のメリットとデメリットをまとめてみましょう。

メリットデメリット
・食器洗いの時間を短縮できる
・高温洗浄できれいに洗える
・少ない水で洗える
・手洗いに比べて手荒れしない
・場所をとる
・洗浄音が気になる
・洗えない食器がある
・導入コストがかかる

ビルトイン型を使って感じたのは、乾燥する工程がある分時間はかかるということ。また、乾燥中は熱風が出てくるため食洗機の前で料理や家事をしていると熱く感じることでしょうか。そこまで洗浄音は気になりませんでした。

今は卓上型を使っていますが、タンクに自分で水を貯める必要があるのとキッチン台を占領されてしまうところはマイナス点です。ただメーカーによっては安く買うこともできますし、やはり食洗機のメリットに軍配があがっています。

食洗機にかかる電気代を節約するには

私は予算や食洗機のサイズと食器容量のほか、使用水量と運転時間を比較して製品を選びました。

食洗機には複数コースがありますし、節約を意識した使い方も十分可能です。節約方法をまとめてみました。

  • 乾燥機能をなるべく使わない
  • 一度にまとめて洗う
  • おうちの電気契約自体を見直す

環境に優しい食洗機用洗剤でよりエコに!

手洗いの食器用洗剤と食洗機用洗剤は成分が違います。食洗機用洗剤は発泡性が低く漂白成分や酵素が含まれているそうです。

食器用洗剤にはエコをうたったものが多いですが、食洗機用洗剤ではまだあまりラインナップが多くありません。環境面のことを考えると、食洗機用の洗剤もなるべく環境にやさしいものを使いたいですよね。

比較的環境に優しいと言われている食洗機用洗剤は次のとおりです。

緑の魔女

パイプ汚れまで落としてくれる、排水を浄化する作用がある食洗機用洗剤。このシリーズはお風呂用洗剤やトイレ用洗剤、洗濯洗剤まで豊富に揃っていてコスパがいいので私もよく使っています。

フロッシュ

1週間でほぼ100%が自然に還るといわれている食洗機用洗剤。こちらも洗濯洗剤やマルチクリーナーなどの商品があります。洗浄力が弱く洗剤を多く使いがち、といった口コミも見受けられるため、買うとしたら洗浄力の強いブラッドオレンジがいいでしょう。

クリーン

界面活性剤不使用の食洗機用洗剤で生分解性が高く、汚れ落ちや匂いも気にならないと評判が良いです。

ソネット

動物実験をしない、など環境以外の面にも配慮して作られた商品。こちらのシリーズの洗濯洗剤や食器用洗剤はお店によっては量り売りもしているので、私も好んでよく使っています。

賃貸用の卓上型食洗機はタンクに水を入れて使うタイプが多いです(水栓工事が必要なタイプもあり)。何リットルも水を入れるので、給水口が下の方にあると楽ですよ♪

今回食洗機について気になっていたことを辿ってみて、改めてエコな使い方をもっと模索してみたい!と感じました。エコな食洗機用洗剤の比較レポートはしたことがなかったので、早速使ってみて感想をレビューしたいと思います。

食洗機導入時には使用電力や時間などを比べて購入するといいですよ。食器洗いをぜひエコで時短な楽しい家事にしていきましょう!

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記事を作った人たち

タドリスト
吉田茉央
ママモデル、ライター、Webディレクター、宅建士など幅広く活動している一児の母。東京都在住。出産を機に、親子で学べる環境教育、暮らしに役立つ省エネやエコアクション、SDGsに関する情報発信をしている。省エネ・脱炭素エキスパート検定【家庭分野】取得。「わかりやすく、親子で楽しめる」をモットーに、SNSや企業サイトで執筆活動中。