気象予報士がタドる空の魅力 vol.7 秋のうろこ雲
読みもの|11.4 Thu

「空が秋になってきたねー」と、子どもとやりとりする最近です。
“天高く馬肥ゆる秋”ということわざは、昔から聞かれます。空が澄み渡り高く見える秋ごろ、馬たちも過ごしやすくて食欲も増し逞しく育つ、といった秋の快適な気候を表現しています。快適さを通り越して寒いときもありますね。今年は一気に冷たい寒気がやってきて、冬のよう。湿度も低くなり、末っ子は咳が出始めて加湿器を稼働しました。

うろこ雲
https://twitter.com/arakencloud/からの引用)

秋の空の代表格である雲「うろこ雲」について紹介します。秋の季語にもなっていて、別名「さば・いわし雲」などとも呼ばれます。気象学的には「巻積雲(けんせきうん)」といいます。巻積雲は、高度5kmよりも高い位置に発生し、通常、氷の結晶からできています。小さな雲が集まって、ブツブツと、波紋状に見えるものです。このような雲は英語でも、Mackerel(鯖)skyというそうです。 

うろこ雲
https://twitter.com/arakencloud/からの引用)

うろこ雲と似た名前の「ひつじ雲」がありますが、「うろこ雲」よりは雲の形が一回りおおきい雲たちが並んでいるとき(羊と鱗だと、羊の方が大きいですよね)で、発生する高さも低く、「高積雲(こうせきうん)」に分類されます。

巻積雲である「うろこ雲」があらわれ、次第に高積雲である「ひつじ雲」がでてきたら、徐々に天候が悪化することが多くあります。「うろこ雲(いわし雲)が出たら3日のうちに雨」「ひつじ雲が出ると翌日雨」などの言い伝えもあるので、空にぜひ注目してみて、雨具がいるかどうかの検討をしてみてください。

うろこ雲
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記事を作った人たち

タドリスト
スイトケイコ
気象予報士・保育士・3児のママ。「空をみあげるお母さんを増やそう」を合言葉に活動。子育てに役立つお天気講座を開催。イベント出展や自然エネルギーの啓発、普及に携わる等、活動は多岐に渡る。