【第1回】奇跡の楽曲『ドレミファSOLAR』レコーディングを終えて
発端は世界を駆け巡った、一つのニュース。現在氏が住むスイス、ジュネーブのスタジオで、つけっぱなしで寝てしまったロウソクで火事が起き、先鋭的な音と共に独創的なことで知られるステージ衣装がすべて燃えてしまったという。氏は「代わりに、世界最先端のソーラー・シートでつくったウェアをお届けします!」とのオファーを快諾してくださり、生誕80年祭ツアー直前で充電中だったジャマイカへ、私たちは飛んだ。
世界の大衆音楽を改変したダブ・ミュージックの鬼才として知られるPerry氏。その「ダブ」とは音を電気加工する手法であり、また、ジャマイカの土着信仰である「ラスタファリズム」は、自然との共生をその基盤とする。
だから氏が、渡したソーラー・ウェアを着た途端覚醒したかのように見えたのには、それなりの必然性があったのではと、改めて思う。電気と自然が起こす化学変化の結晶として、ソーラーエネルギーを捉えてくださったのだ。
そして衝撃が、記念の撮影とインタビューが終わった後に訪れる。
氏から、「ソーラーエネルギーの歌をつくるかい?」とのオファーを受けたのだ。(リンク先動画 7:25頃〜)
それを東京に持ち帰り、私たちがまず相談したのは破竹の活躍を続けるレゲエDJ、卍 LINE。卍氏はさらに、大阪から西成・釜ヶ崎の現実をラップに乗せて伝え続けるMC、SHINGO★西成氏を引き入れた。
スタジオでの歴史的レコーディングを終え、Perry氏と卍氏の貴重な邂逅は、当日日本酒でほろ酔いだったPerry氏に翻弄されつつも、実現した。
終わりを持とうとしても持てないほど、終わりがない。なぜなら、私は「レイン(雨)」(氏の本名”レインフォード”から)だから。誰も水無しでは生きていけない。あらゆる木、植物がそうなように。
すべてはシステムの問題だ。
そしてシステムには2つある。
私が信じるのは、テレパシーのシステム「テレバティック・システム」だ。そして「ソーラー」とは「Soul Lord(魂の神)」、「 Soul of Lord(神の魂)」、つまりたくさんのソウルの神様であり、ルシファー(光をもたらす堕天使)が司っている。
ルシファーは、笛を吹き女を誘惑するのを好む。(歌い出して)”フルートゥ・フルートゥ・フルートゥ♬”、これを聴いた女性はその気になってしまう。
システムは(ジャマイカ人を含む)アフリカンの成長を妨害してきた。そして、アフリカンもまた、システムに利用されてしまうことを許してきた。
私の願いは、神が宇宙船をジャマイカにつくり「アンチ・ストレス」、「アンチ貧困」、「アンチ悪魔」をおしすすめること。水は恵みであり、悪魔は水からは出てこない。火(「悪魔」の意)は破壊、水は癒し。もし水がなければ、すべてを火が焼き尽くす。それが「ソウル・エネルギー」なのだ。
エネルギーについて一気に喋り続けたPerry氏は、先ほど買ってきた、目の前のチョコレートケーキを食べ始めた。そして、
「誘惑」だ。
子どもたちは誘惑をコントロールできない。コントロールを知ってる大人は、チョコレートをこう使うのだ。
こう言いながら、ケーキのクリームを足の虫刺され痕に塗り出したところで、やっとこちらが口を挟む猶予がうまれた。
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