【発電所レポート】蜂と電力が地域を結ぶ|荒井ビーガーデン
写真右:宍戸一照さん・写真左:みんでん・山口悠希
先日、福島県は福島市・荒井にある、銀座ミツバチ(以下、銀ぱち)さんの発電所「荒井ビーガーデン」を訪問してきました。本日は、みんでんHPにある「発電所一覧」だけでは伝えきれない、同発電所の魅力や風景をお届けできればと思います!
その前に、周辺地域の風景をおすそ分けします。
福島駅からの道中も、発電所周辺も、本当に緑いっぱいで心から感動しっぱなしでした。
荒井ビーガーデンの周辺風景
溢れんばかりの地域への愛情と共に、発電所設立までの苦労や、現在の素晴らしい取り組みについて、沢山お話を伺ってきました。
福島から遠く位置する東京の地で、一体どのような循環が生まれているのでしょうか。
ソーラーシェアリングとは、農業を行っている土地の上に太陽光パネルを設置して、太陽光発電と農業を同時に行う仕組みのことをいいます。
農業は天候に左右されやすく、収入が安定しないこともある一方で、同時に太陽光で発電し、売ることで、電力販売の収益が安定的に入ってくるのです。
蕎麦の実の花が育つ荒井ビーガーデン
ソーラーシェアリング事業を始めるにあたって、農業委員会の許可が必要なのですが、この許可を取得するまでに約1年かかったとのことです。農業委員会は、その土地でしっかりと営農が行われるかを見極める必要があるため、地域内にソーラーシェアリングの事例が無かった福島市では、許可のハードルが高かったというのです。
ビル屋上での養蜂
そんな苦労から約3年、現在も尚、ソーラーシェアリングが上手くいくことを認めてもらえるよう、定期的に報告書を提出するなどして努めておられます。
みんな電力のトラッキングサービスによって、発電所も企業も、福島と東京という遠く離れた土地に居ながら、繋がりを感じることができています。
ただ、電力だけじゃなく、食でも繋がっているのが荒井ビーガーデンです。
菜の花交流の様子
菜の花は、福島市西信中学校から銀座中学校へも送られていて、両地域の学生が一緒に苗を植える交流もしています。
去年はコロナウイルスの影響で、直接一緒に活動はできませんでしたが、西信中学校の生徒さんから銀座中学校へ苗の送付と、想いのこもったビデオレターが届けられました。
困難な状況下でも、繋がりは絶えず育まれているのです。
届けられた菜の花の苗を植えている
そして、そこで養蜂されたハチミツは、そのまま販売されることに加え、スイーツとなって東京のみなさんに楽しまれます。
まさに、福島の菜の花と東京で生まれる「食の循環」というわけです。
「福島の蕎麦を、おいしい、おいしい、と言って食べてくれるんですよ!」と、なんとも嬉しい表情で教えてくださり、聞いているだけで、私までお腹がすいてきました(笑)。
それでも、地域のためにと協力して取り組まれており、荒井ビーガーデンの農地を掘れば掘るほど出てくる大小様々な石も、いつも20人がかりで手作業で集めるんだとか 、、!
農地から出てくる石を集めている
福島で生まれた電気は東京の企業が購入し、届けられた菜の花は商品となって楽しまれる。
そして、その繋がりの周りには、実に多くの方の想いと努力が存在することを、少しでも感じて頂けたら幸いです。
荒井ビーガーデンでの農作業の様子
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